むし歯は、どうしてできる?

お口の中の細菌は、食べ物や飲み物に含まれる糖を利用して酸をつくります。その酸によって歯の表面からミネラルが溶け出す「脱灰」が進み、唾液などによる修復作用である「再石灰化」とのバランスが崩れると、むし歯が進行します。甘いものを一度にたくさん食べることだけでなく、飲食する回数が多く、お口の中が酸性になる時間が長いことも注意したいポイントです。

初期の段階では、痛みがないことも少なくありません。表面が白く濁るような変化で、まだ穴が開いていない場合は、フッ化物の活用、食習慣の見直し、丁寧な清掃、定期的な観察によって進行を抑えられることがあります。

痛みの有無だけでは判断できません

むし歯がエナメル質から象牙質へ進むと、冷たいものや甘いものがしみることがあります。さらに深く進行して歯の神経に近づくと、何もしなくても痛む、夜に痛みが強くなるといった症状が現れる場合があります。ただし、進み方や感じ方には個人差があり、かなり進行しても症状が目立たないこともあります。

  • 冷たいもの、温かいもの、甘いものがしみる
  • 歯の一部が黒い、白く濁る、欠けた、穴がある
  • 噛んだときに痛む、違和感が続く
  • 詰め物や被せ物の周りが引っかかる
  • 同じ場所に食べ物が詰まりやすい
拡大視野を用いた丁寧な歯科診療
小さな変化も確認し、必要な治療範囲を見極めます。

むし歯を見つけたら、すぐ削る?

すべての変化をすぐに削るわけではありません。穴が開いていない初期むし歯では、進行のリスクを見ながら予防処置と経過観察を選ぶことがあります。一方、穴ができて清掃できない状態や、内部へ進行している場合は、感染した部分を取り除いて詰め物・被せ物などで形と機能を回復します。

むし歯は歯と歯の間や詰め物の下など、見えにくい場所にもできます。視診に加え、必要に応じてレントゲンや口腔内写真を使い、深さや周囲の状態を確認して治療方法を考えます。

再発を防ぐための4つの習慣

1.歯と歯の間まで清掃する

歯ブラシだけでは届きにくい部分には、デンタルフロスや歯間ブラシを併用します。お口に合う道具と使い方は、歯科医院で確認できます。

2.飲食の時間を整える

砂糖を含む飲食物を長時間だらだら摂る習慣を見直し、間食の時間を決めましょう。水分補給は水やお茶を中心にすると管理しやすくなります。

3.フッ化物を上手に使う

フッ化物配合歯みがき剤は、歯の再石灰化を助けます。年齢やお口の状態に合わせた使い方を確認し、毎日のケアへ取り入れましょう。

4.治療した歯も定期的に確認する

一度治療した歯でも、詰め物の周囲から新しいむし歯ができることがあります。痛みがなくても定期検診を受け、清掃状態や噛み合わせまで確認することが大切です。

受診時に伝えていただきたいこと

「いつから」「何をしたときに」「どのくらい」気になるのかを教えてください。冷たいものだけがしみるのか、温かいものでも痛むのか、痛みがすぐ消えるのか長く残るのかは、状態を見極める手がかりになります。過去に治療した場所であれば、治療時期や詰め物が外れた経験も参考になります。

受診前に痛みが強くなった場合も、自己判断で患部へ市販薬を詰めたり、尖った器具で触ったりしないでください。普段どおり無理のない範囲で清掃し、痛みが続く、顔が腫れる、眠れないほど痛むときは早めにご連絡ください。

お子さまも大人も、予防は一人ひとり違います

むし歯のなりやすさは、歯並び、唾液、食生活、歯みがきの方法、これまでの治療歴などによって異なります。検診では歯石を取るだけでなく、ご自身のリスクに合う清掃方法と受診間隔を一緒に考えることが大切です。

気になる症状は、早めにご相談ください

症状や治療方法には個人差があります。掲載内容は一般的な説明です。実際の状態と治療の選択肢は、診査後にわかりやすくご説明します。

一般歯科・むし歯治療を見るVIEW TREATMENT ↗

参考情報

日本歯科医師会「むし歯はどうしてできるの?」
日本歯科医師会「歯科健診を定期的に受けよう」